《ゼニヤのホンキ》 2023.12月号より

和菓子の美しさ、面白さ、美味しさを京都から発信される「和菓子店青洋」。私たちの出会いは、約7年前。大阪の街全体を会場とするデザインイベントがきっかけでした。その時に青洋の店主青山洋子さんをご紹介いただき、イベント期間中、錢屋カフヱーでオリジナル和菓子を提供していただいたことにはじまります。

時を経て、ソソラソウが完成しこの場所で青洋の和菓子を通じてお客様と繋がりたい、と考えました。数年ぶりになりましたが、今回改めて青山さんにお声掛けしたのは、あの時の印象を鮮明に覚えていて感動させられたからです。それは味に驚いたというよりも、提案された和菓子のデザイン性です。イベントのコンセプトカラーを使った(それもマゼンタ色や鮮明な黄色など)和菓子や錢屋カフヱーで提供するためにコーヒーと合う味わいのものなど、青洋が大切にされている〝美しさ・面白さ・美味しさ〞を表してくれました。

日本の歴史や季節感から生まれた伝統文化であるとともに、それぞれの地域に根ざした食文化を表すもの和菓子。所説ありますが、和菓子の歴史は古く、縄文時代に誕生したともいわれています。砕いた木の実を丸めて団子状にしたものが和菓子の始まりではないか、と言われているようです。今回、1月に企画するのは「青洋のお菓子を楽しむ会」。青山さんが定番でつくられている季節の和菓子を味わうのも興味深いと思われるかと思いますが、せっかくですのでオリジナルでつくっていただくことにしました。テーマは「縄文」。この場所・この季節だからこそ味わうことのできるお菓子をご用意いただきます。開催日は、1日限定。午前中はワークショップ(花びら餅をつくろう)、午後からはお菓子を味わう会を開催します。当日はお抹茶も提供。点ててくださるのは、ZENIYA’sネイバーさんの一人でもある平岡妃女さんです。(妃女さんのことについては、2022年4月号に詳しく掲載)訪れるお客様の目を和ます1日となることでしょう。ソソラソウで青山さんが感じた空気を和菓子にどうのように詰め込まれるのか・・・新しい年を迎えた喜びとともに、あたたかな時間を過ごすことができればと思います。どうぞお楽しみに。(文・中島)