《おおさか講座》 レポート(第5回)
錢屋塾おおさか講座とは
「錢屋塾 おおさか講座」は、大阪人が大阪の良さを再認識し、
自信と誇りをもって内外に大阪を語れるようになることを目指します。
歴史的にも文化的にも価値ある要素がたくさん埋もれている上町台地を中心に大阪全体を、
あたかも埋蔵資源を発掘するように掘り起こし、再発見、再確認しましょう。
元々あるものの価値に気づき、それを今とこれからに生かしていく提案をしてまいります。
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第5回 (2020.8.1)
大阪ことばから、大阪を考える
講師:文筆家 藤田 富美恵氏
聞き手:大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所 顧問 池永 寛明氏
普段は意識していない〝大阪の魅力〞を再発見・再起動する知的講座として︑多くの方に注目いただいている「錢屋塾おおさか講座」。講師に童話作家の藤田富美恵さんを、聞き手に大阪ガス エネルギー・文化研究所の顧問である池永寛明先生をお迎えした第5回「大阪ことばから、大阪を考える」は、コロナ禍の延期を経て、ようやく8月に開催することができました(オンライン共催)。
大阪の下町である空堀に長年お住まいの藤田さんが提言されたのは、昨今、急激に失われつつある大阪の古き良き言葉や慣習について。お年寄りが使う〝大阪ことば〞、他人への気遣いや地域の人との交流で使う”大阪ことば”、商いの町の〝大阪ことば〞に込められた意味や慣習を知ることで、現代に生きる私たちが気づき・考えるべきこと、活かせる工夫をたくさん教えてくださいました。
講座の冒頭は、大阪ことばを含む地域の言葉の由来を池永氏が解説。京の御所・公家ことば、 武家ことば、京・大阪の町人ことば、江戸ことばなど、とても多様だったという日本の言葉。
その中でも「大阪ことば」は、全国から商人や観光客が集まるので、商いやもてなしのために丁寧で上品な言葉遣いが求められたそう。やわらかでまろやかな御所ことばを取り込んだものになっていると聞いて納得です。
大阪ことばに興味を持ったところで、お年寄りと触れ合う中で出てくる大阪ことばから、近所つきあいで出てくる大阪ことば、商いの大阪ことばなど、たくさんの大阪ことばを紹介してくださった藤田さん。 経験や対話の中にあった慣習・儀礼とともに、それを現代にどう活かすと良いかを、池永氏とともに提言してくださいました。
大阪に住みながらも使ったことがなく、知っていても聞かなくなった大阪ことば。言葉には、 地域性や文化が含まれ、大きく影響していることがよくわかったことでその大切さを実感しました。また、対話によって記憶をつないでいく素晴らしさにも気づくことができました。これからの生活にも、大いに活かせることがありそうです。
<受講者の声「今日知ったことを明日からどう活かす!?>
・あらためて「お互いさま」と いう「ことば」の意味をかみしめ、心に置いておきたい。
・「自分で考える」習慣を身に着けさせる子育て、人育てが大切だろうと思いました。
大阪人が大阪の良さを再認識し、自信と誇りをもって内外に大阪を発信できるようになることを目指します。
一緒に考え、学び明日からに活かしましょう!
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