《錢屋カフヱー カフェタイム》 2022.11月号より

クロックムッシュの物語

秋も深まり、寒くなると恋しくなる「クロックムッシュ」

クロックムッシュは、パリ生まれのホットサンド。食パンに、ハム、チーズ、ベシャメルソースを挟み、じっくりオーブンで焼いたものです。外側はカリッと中はとろ~りとした食感が特徴です。錢屋カフヱーではご注文いただいてからオーブンでじ8分じっくり焼くのでしっかり中までアツアツ!お子様から大人まで、みなさんに愛されている定番メニューです。

100年以上受け継がれる「クロックムッシュ」の誕生は偶然から?!

名前は「カリッとした紳士」という意味で、食べたときのカリッとした音(フランス語でのクロッケ)からとも言われています。1910年、パリ・オペラ座近くのカフェ。サンドイッチ用のバケット(フランスパン)を切らしてしまったオーナーのミッシェルさんは、仕方なく食パンで代用し、表面を焼いてカリカリ感を出しました。いつもと違うサンドイッチに、常連客は「この変わったサンドイッチ、入っているハムはいったい何の肉なんだい?」とからかいます。するとミッシェルさんは「ムッシュ(紳士)の肉だよ!」と皮肉たっぷりにお返し。その掛け合いが話題となり、サンドイッチを求めてカフェにお客様が殺到。翌日からメニューに「クロックムッシュ」が誕生したのだそう。楽しいエピソードですね。

  錢屋カフヱーのクロックムッシュの味わい方もさまざま。カフェタイムからバータイムまでシーンに合わせて是非ご賞味くださいませ。(文・伊藤)