《ゼニヤのキホン》 2022.7月号より

子育てと地域

錢屋本舗西館・東館・南館には「進学教室 浜学園」「はまキッズ」「ポピンズナーサリースクール天王寺」「いづる保育園」といった保育、育児、教育系の施設が入居されており、たくさんの子供たちが通ってくれています。

小児科、産婦人科の専門病院として歴史も古く有名なバルナバ病院をはじめ周辺には病院も多く、大阪有数のいくつかの私立中学高等学校にも通いやすいこの地域は、不動産業界で「五条小学校校区」という区分があるほどで子育てがしやすい地域としても知られているようです。

地域の行事とボランティア

近隣の6町会を合わせて桃丘と呼ばれるこの地域の七夕祭りは、7月7日に上七交差点北西角の「上七泉街園」(ローソン横)で行われます。地域全体の子供たちと一緒に、ポピンズやいづる保育園の子供たちの笹も飾られます。

7月20日~29日の10日間は石ヶ辻町公園で、朝の6時20分からラジオ体操が実施されます。コロナ禍で一昨年、昨年と中止されましたが復活します。多い時は300人くらいの子供が集まる人気イベントです。

この公園ではかつては盆踊りも開催されていました。地域ボランティアが焼きそばやヨーヨーすくいの屋台なども出して、大人にも子供にも大人気でした。ニュースで見たことがありますが他の地域では盆踊りが「騒音」として問題となり、踊り手はWi-Fiで飛ばされた音をイヤホンで聞きながら踊るそうです。この地域での盆踊り復活を望む声もありますが、復活した際には大音量の河内音頭は近隣から受け入れられるでしょうか。

8月の地蔵盆では地域の子供達の名前が書かれた提灯を飾って、子供の健やかな成長を祈りますが、その準備の際に、その年に新調された提灯はお地蔵様の正面に飾ります。特別扱いをするわけですが、それは新生児が地域に生まれたことを意味します。古くなった提灯は誰かが「あそこのお兄ちゃんは、もうとっくに大学やで」等と言って省いたりもします。名前を確認しながら地域の子供のことを…「生まれた」「もう小学生や」「よぉできるらしい」「スカウトが見に来るくらい上手いらしい」「福娘に選ばれた(えーもうそんな大きぃなったん)」等と話しながら吊っていくのです。昨今ならば個人情報云々と言われることも、ここでは共有されますが、それでもいい面はたくさんあったと思います。

子供が育つ町、支える人

子供が育つ町は未来がある町です。子育て中の方々は大変なこともあるでしょうが、地域の他の大人も黙って見ているわけではありません。冬の餅つきや避難訓練なども合わせ、町会や地蔵講、公園愛護会等、様々な地域ボランティアの支えによって子供たちが関わる地域の行事も成り立っています。個々の子育てだけでなく、地域の子育てにも目を向け、活動を知って町会等にもぜひ参加をして頂きたいと思います。(文・正木)