《ゼニヤのキホン》 2021.3月号より

今日も、明日も整えてくれるヒト

 心地よさを維持するためには、日々の積み重ねが大切です。

 ゼニヤのキホンとしてご紹介するのは、暑い日も寒い日も、自前の仕事着を替えながらそれぞれの大事な道具を持って仕事に務めるわたしたちの仲間「清掃スタッフ」についてです。

 長年BtoBで仕事をしていたためほとんど一般のお客様が出入りすることのなかった錢屋本舗本館。2015年に行った全館リノベーションを機に開かれた場所となり、清掃スタッフを募集しました。現在では2名のスタッフが毎日清掃を務めてくれています。「清掃」というと掃除をすることを思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません。わたしたちの会社には至る所に植物を植えているのですが、様子を伺いながら水の加減や日当たりなどを調整してくれます。いつもそばでそっと佇んでいる植物たちも、当たり前のことですが自然に育っているのではなくこうやって手を掛けるからこそ植木の状態でも元気でいてくれるのですね。にこやかな清掃スタッフの笑顔に事務所スタッフも心和みます。

 これまで経験したことを活かした匠の技が登場するときは、まさに職人。知恵を分かち合い故障した道具の修理もこなしてしまうので、いざという時にいつも頼りにする拠り所です。気付いた時には、道路を挟んで向かいの方を掃いている光景を見かけて、この街のことへも思いやりをもって接していることに同じ仲間として嬉しくなりました。

 清掃スタッフは言ってくれました。「わたしのモットーも〝ちょっとしたことを、ちゃんとやる〞ですよ。」と。(「ちょっとしたことを、ちゃんとやる」はわたしたちの行動指針です。)

 皆さんの歩く入口、階段、廊下。少しでも気持ちよく過ごしていただけるよう今日も清掃スタッフは頼れる道具を持って環境を整えてくれています。