UEMACHI & LIFE 2026.2月号


牧野 瑛梨佳さん
株式会社山田念珠堂 事業企画部 百貨店事業G

10年前と今とで、この町は何が良くなって何が悪くなったか。
そして10年後は?暮らす、働く、楽しむ、学ぶ、育てる、育つ、老いを迎える…。
この町を行き交うさまざまな人が、それぞれの思いで描く10年後の寄せ書きです。


10年後の上本町にも、濃い「いいね」が続くように。

初めて上本町を訪れたのは会社の面接の時でした。今年から株式会社山田念珠堂で働いています。数珠のメーカーであり、百貨店などで仏具等を販売している会社です。

上本町は、働くまで訪れたことがなかった私にとって、緊張感のある街でした。少しごちゃついていて、スーツに身を包んだ人が目につき、「みんな働いていてすごいなー」と(笑)。遊びに来る場所っていう感覚はなかったです。

でも、「本の虫クラブ」に参加したいと思い錢屋本舗さんに伺って、イメージがかなり変わったと思います。この街の懐の深さを感じました。生活がありつつ、錢屋本舗さんのような豊かな刺激を受けられる場所もあって、私が働く場所でもあって。

また、私から見ると、お湯で溶かすコーンスープのダマみたいな街だなと思います。ダマの中のような密かな場所でも、スプーンでつつくとさっくり割れて、私のような新参者を受け入れるという感じです。まだまだ、面白い場所がたくさんあるのだろうと思いました。

弊社は創業160年越えです。私は店舗の運営管理担当ですが、Instagramでマンガを投稿したり、商品を開発させてもらったり、とても自由にさせてもらっています。ゆったりと歴史と変化を受け止める上本町だからこその企業かもしれないですね。

今後は数珠メーカーとして、文化の発信をしていきたいです。文化はこれまで肯定してきた人が沢山いるということから、濃い目の「いいね」の集合体だと思います。近年の時代の変化は激しく、お葬式や仏教に関する「いいね」は薄まってきています。上本町という街の「いいね」の中身も変化があるのではないでしょうか。中身が変わったとしても10年後の上本町における濃い「いいね」を支える一端になれたらと思います。