UEMACHI & LIFE 2025.1月号


三原 笑次郎さん
AM BOLUZO オーナー

10年前と今とで、この町は何が良くなって何が悪くなったか。
そして10年後は?暮らす、働く、楽しむ、学ぶ、育てる、育つ、老いを迎える…。
この町を行き交うさまざまな人が、それぞれの思いで描く10年後の寄せ書きです。


同じことを普通にちゃんと 30年続くメキシコ料理店

店名の由来はよく聞かれるんですが、AMBOLUZOはスペイン語で調べても出てきません(笑)。元は違う名前で1994年にミナミのアメリカ村で店を始めて、上本町に引っ越してきた2002年に、周りから「店名はアホ〈A〉の三原〈M〉がぼったくるぞでええやん!」と言われて、AMBOLUZOになりました。移転時に上本町を選んだのは、当時少なかったメキシコ料理店がこんな場所にあったらインパクトがあると思ったんです。周りの100人に聞いたら100人全員から「そこはないやろ?」と言われましたけど、「ない」と思われる場所にある店なら注目されやすいと思いました。お客さんも地元の方だけでなく、大阪全域の方を対象にした店をやろうと思っていたので、抵抗は全くなかったですね。

メキシコ料理は、僕が高校と大学をアメリカで過ごして、普通によく食べていて慣れ親しんでいたんです。たまたま30年前に「店をやらへんか?」と言われた物件が元々メキシコ料理店。偶然シェフも見つかったのでメキシコ料理の店を始めて、それから30年です。

料理は、メキシコでやっていることを”普通”にやっているだけ。タコスやケサディージャが定番人気です。メキシコのワインやメスカル、テキーラがあり、特にテキーラは150種類ぐらい揃っていますよ。

店を続けるうえで大切なのは、ただ普通に、同じことをちゃんとやり続けることかと思います。「自分のしたいことをする」「自分の好きなものを出す」のではなく、「自分が出したいものをお客さんのニーズに合わせてブラッシュアップして出す」「お客さんがお金を払おうと思えるものは何かを考える」ことが必要だと思います。飲食店経営は簡単だと思われがちですが、いろいろなたくさんの要素が揃わないと、難しいんですよ。タイミングや場所が大事ですね。

最近の上本町は、マンションばかりの町になったことが残念です。昔は閑静な住宅街でうちの店がポンとある感じだったんですけどね。でも、AMBOLUZOはこの場所で、普通に、ちゃんと、商売を続けていけるようにスタッフ一同頑張っていきます。(取材・山田/前田)