UEMACHI & LIFE 2021.9月号

木下 堅太さん
パイン株式会社
開発部 企画課 課長

10年前と今とで、この町は何が良くなって何が悪くなったか。
そして10年後は?暮らす、働く、楽しむ、学ぶ、育てる、育つ、老いを迎える…。
この町を行き交うさまざまな人が、それぞれの思いで描く10年後の寄せ書きです。


子供達が
活き活き楽しく暮らせる
上本町に

平成9年(1997年)にパイン株式会社に入社して最初の3年間は、滋賀県草津市にあります滋賀工場内の研究部門で中身(キャンディ)の開発に携わり、4年目から異動で上本町に通うようになって20年以上経ちました。

今回『ZENIYA & LIFE』の執筆のお話をいただき、改めて上本町を考えてみました。
表面的な部分にはなりますが、以前あった店がなくなって変わって新しいお店ができ、あべのハルカスが谷町筋の先に臨めるようになり、少しずつですが確実に移り変わっているんだと痛感しました。

そんな中で私が感じる一番の変化は、〝夏の景色の変化〞でしょうか。

子供が好きで、子供の笑顔に接することができる仕事に就きたいと思ってこの世界に飛び込みましたが、その子供達が「夏は熱中症とか突然の大雨が怖いので家で遊んでる」のだとすると、「夏って子供が元気いっぱいに走りまわる季節じゃなかったっけ?」と寂しい気持ちになります。

一方で私が感じる上本町の印象は、お寺、神社、公園が多く、昔ながらの中小企業が多いことです。私が子供の頃はお寺や神社の境内、公園は恰好の〝遊び場〞で、本当によく遊ばせていただきました。

そして、大人達がいい距離を保ちながら子供達を見守ってくれていたように感じます。
子供の歓声が聞こえ、元気に走り回っている姿を見ると勇気づけられますし、楽しい気持ちになります。上本町にはそんな未来を描けるようなハードとソフトは揃っていると思います。

子供達が活き活き安全で楽しく暮らせる街にしたいものです。
我々大人の宿題ですね。

【1952年当時の本社】
パインアメがここで産声をあげました 
谷町筋に面する現在の本社写真