《ゼニヤのホンキ》 2023.9月号より
“旬”をみんなで食べる。
夏野菜の天ぷらに、薬味たっぷりのそうめん。
それから、焼きナスの冷製スープやキュウリの佃煮…。
旬のものを美味しく食べるイベントを7月23日(日)に開催しました。
その名も、季節を味わうお食事処錢屋食堂です。
A面はお直し屋 B面は農家
野菜を持ってきてくれたのは、洋服のお直し屋さんである小林美希さん。
京都西京極に店舗を構えておられ、錢屋ギャラリーでは2か月に1度〝洋服のお直し相談会〞を開いていただいています。
お客様の心に寄り添うお直しは、ただ丈を短くするのではなく、どうお直しすればお客様に合った洋服になるのか、コミュニケーションを踏まえて考えてくださいます。
そんな美希さんは、露地栽培で野菜作りを続けて8年。
自分で作った野菜を食べることが当たり前になり、気づいたことがありました。
それは、旬のものを食べることの大切さです。
「夏には夏の、冬には冬の、季節ごとに育つ野菜はそれぞれ。
季節ごとに実る野菜を食べれば、それで十分なんです。
栄養価も高いですしね」と美希さん。
スーパーにいけば、夏でも白菜が、冬でも茄子が置いてある光景は今や当然のごとく目にします。
野菜コーナーはすっかり四季を失ってしまいました。
錢屋食堂に込めた想い
「旬の味を知って、旬のものを食べる大切さに気付いてもらいたい。
食べる人には健康になってほしい」。
そんな美希さんと平岡妃女さん(精進料理などを作っておられます。
錢屋カフヱーのランチを監修していただいたことも)の想いで誕生したのが、錢屋食堂です。
7階屋上にある、緑に囲まれた空間…錢屋ベースソソラソウでお昼時に開店。
一日限りの食堂は満席になりました。
ソソラソウの机はすべて円卓で、美味しい料理を囲んで食べるというスタイルがより一層、家庭的であたたかな空気を生み出していました。
相席になった人同士が会話に花を咲かせたり、1人でまったりと過ごしたり。
旬のものを使った美味しいごはんと、唯一無二の空間が楽しめるイベントとなりました。
さて、次回はどんな料理が登場するのでしょう。(文・尾松)