《ゼニヤのホンキ》 2026.11月号より

子どもの声も、自然な音のひとつとして

育児休業中、子どもと一緒に参加できる場を探していて感じたことがあります。

「歓迎されていることと、安心して過ごせることは、少し違うのかもしれない。」

“子連れOK”のイベントはたくさんあります。でも、「途中で泣いたらどうしよう」「じっとしていられないし、騒いだら迷惑かな」と気になって、参加をためらってしまうことも。だからいつか「子連れでも大丈夫」ではなく、「おしゃべりOK!泣いてもOK!」と言えるような場をつくりたいと思うようになりました。

そんな想いに共感してくださったのが、今回ワークショップの講師をお願いしたlilialさんです。無農薬や有機素材をできる限り使用しながら、日々の暮らしに寄り添うお菓子を作られているlilialさん。これまでに、乳幼児と保護者の方が一緒に参加できるお菓子教室や、抱っこ紐で参加できるレッスンも開催されています。

また、素材との向き合い方についても共通する考えがありました。ヴィーガンやアレルギー対応など、食にはさまざまな考え方や選択肢があります。どれかひとつを正解とするのではなく、まずは知ること。そして、その中から自分や家族に合うものを選び、柔軟に取り入れていきたい、という思いです。

今回のワークショップは、小さなお子さんがいらっしゃる方向けに開催します。けれど、本当に目指したいのは“子どもがいる人のためだけの場所”をつくることではありません。子どもの声も、自然な音のひとつとして受け止められること。誰かが遠慮したり、肩身の狭い思いをしたりしなくていいこと。子どもがいる人も、いない人も、それぞれの違いを越えて、同じ空間で心地よく過ごせること。そのような場が増えていけば嬉しい。このイベントが、そのきっかけのひとつになればと思っています。(文・合田)