《ゼニヤのホンキ》 2025.5月号より
10年の歩みが紡ぐ、今の響き
今年で結成10周年を迎える鈴木孝紀トリオ。クラリネット奏者の鈴木孝紀さんを中心に、ガットギターの愛川聡さん、ウッドベースの荒玉哲郎さんとともに、繊細で深みのあるアンサンブルを築き上げ、今に至ります。
このトリオが初めて音を合わせたのは、鈴木さんのオリジナル曲を演奏するために2人が招かれた日。鈴木さんは「自分が書いた曲をイメージ通りに表現していただいて、感動して帰ったことを鮮明に覚えています」と、当時を振り返ります。それぞれの持ち味がある3人が、音を交わしながら育んできた音楽は、ジャンルを超えた柔軟さと、統一感のある響きが魅力です。
「どのような曲でも、3人の音色をいかにブレンドさせて、独自の美しさを引き出せるかを意識しています。そしてアンサンブルの中では、お互いの音に反応し合いながら、音楽をより高めていきたいと常に思っています」と鈴木さん。愛川さんは「共演者の表現にしっかりと耳を傾け、全体の流れを見ながら演奏しています」と語り、荒玉さんも「音の方向性を模索しながら、その場の空気で生まれる感覚を大事にしている」と語ります。
お互いの音に心を寄せ合うことで、メンバーの音楽的個性が溶け合い、このトリオならではの世界観が広がっていきます。
音とくつろぎのひとときを、錢屋ギャラリーで
そんな鈴木孝紀トリオが、5月16日(金)開催のZENIYALIVEに7回目の出演。プログラムは、演奏する場所やお客様の雰囲気を見ながら、当日決まります。その日限りのプログラムを、お楽しみください。ライブの舞台となる錢屋ギャラリーは、落ち着いた趣のある空間。スイーツやドリンクを片手に、リラックスして音楽と過ごす時間は、日常を少し離れて音に浸る贅沢なひとときとなるでしょう。ジャンルやスタイルにとらわれず、今この瞬間を大切にしながら重ねられる音の交わりを、ぜひその場で体感してください。(文・下田)