想像力を育む

人として最も大切な資質は思いやりだと思っています。そう思いながら人に接して思いやりが足りなかったと反省することがありますが、そんな時にいつも考えるのは想像力の大切さです。経験は役に立ちますが限界もあります。社員でまもなく産休に入る者がいますが、子のいない私は妊婦に接した経験がありません。そもそも思いやりの本質は深い理解と行動だと考えました。この理解に必要なことが経験と、それを補う想像力です。そして共感する力が強ければ行動に繋がるでしょう。行動では能力も問われます。想像力を育むことは義務教育の指針に含まれていますが、受験科目で直接的に問われることはほとんどありません。作問も採点も難しく受験問題に不向きなのかも知れませんが、それに関わらず育む必要があります。もちろん、大人も。想像し、共感し、行動する。行動の成果を求める(能力を高める)教育や訓練は足りていても、その動機になるものが肝心なはずです。ちなみに、周りの社員は性別も知っているようですが、私は聞かずに想像しています。(文・正木)