悪いのはプラスチックか人間か?

プラスチックは、かつて人の英知が生んだ〝未来の素材〞でした。軽くて丈夫、清潔で安価。医療現場や災害時に、どれほど多くの命を支えてきたことでしょう。百円ショップに並ぶ便利グッズも然りです。けれども、いつしか人はその恩恵を当然と思い、使い捨てるようになりました。交通事故をなくすために「脱自動車」の運動は起きません。事故を防ぐには、人がルールを守り、扱いに慣れ、産業側には安全技術の向上が求められます。プラスチック製品やそのリサイクルも、同じように考えることはできないでしょうか。安いからといって使い捨てず、処分のルールを守り、リサイクル技術や再利用(素材・エネルギー)の仕組みを工夫する――それは、制度策定や産業側の努力も含め、その恩恵を享受する人の責任です。環境問題は、ときに政治の道具にもなります。だからこそ流行やスローガンに流されず、そもそも大阪に息づく「始末の精神」を見直してみてもいいかもしれません。それが、ほんとうの意味での環境への敬意なのだと思います。(文・正木)