《錢屋カフヱー カフェタイム》 2022.7月号より

最高の普通を目指す先に

「環境に優しく」と言われると、何かを我慢し便利さを手放さないといけない、そう捉えていませんか?私はあらゆる行動の動機はポジティブな感情がいいと思いながら過ごしています。
それは環境問題に取り組む時も同じ。
ここでは、現代社会でいかに気持ちよく課題解決に向き合えるかを皆さんと考えたいと思います。

錢屋カフヱーでは今後プラスチックストローを廃止し、必要な方にはさとうきびストローを提供いたします。
近頃多くの企業がストローを紙等に変えていますが、容器はプラスチックなのに意味があるのか?紙にすることで炭素吸収する木の大量伐採に繋がらないのか?など、疑問を抱く方も多いかもしれません。

私たちのストローの方針の背景には、環境への配慮はもちろんですが、もう1つ理由があります。
それは、サマーブレンドコーヒーをストローなしで味わっていただきたいという想いです。
と言うのもこのコーヒーは「麦茶はストローを使わないのになぜアイスコーヒーは使うのか」という素朴な疑問から誕生したのです。
〝麦茶の様にごくごく飲める〞をコンセプトに、苦味と酸味のフレーバーが特徴です。

「アイスドリンクにはストロー」という思い込みから離れると新しい切り口が見えてきます。
例えば、ストローは点、なしだと面で、飲み物が口に入ってきます。
ワインは種類でグラスを変えますが、アイスコーヒーも飲み口を変えることで香りも含めて楽しみ方が増えるのではないでしょうか。

たった1杯のコーヒーでも、美味しく楽しみながら、ちょっと地球にいいことができる。
私は、最高の普通を追求する延長線上で社会課題に取り組むことができれば素敵だと思うのです。(文・木村)