錢屋本舗本館

あえて重厚長大なオーディオ。 

あえて重厚長大なオーディオ。

覚えておられる方もいらっしゃるでしょう。
1980~90年代は軽薄短小化の時代でした。
それまで日本経済を牽引した鉄鋼、重工業、土木、建設から自動車や家電、通信へと産業構造が変化し、大きなアメ車を押しのけ日本製の小型車や白物家電が席巻しました。
真空管がトランジスタになり、レコードがCD(今やそれも無くなりつつありますが…)になった時代です。
組織から個人の時代へ。ウォークマンの1号機が販売され、モノは小型軽量化、より手軽に…。
覚えておられる方はいらっしゃるでしょうか?
順序を気にしながら電源を入れ、最後にアンプをONにして真空管を温める。レコード針をクリーニングし、指紋をつけないように慎重に取り出したアナログ盤の静電気と埃を取り除き、回転数を確かめてからゆっくりと針を落とす。
「趣味は音楽鑑賞です」と言っていた時代がありました。
今ほど手軽ではない…あの頃、音楽を聴く事、それはちょっとした事だったのです。
錢屋本舗本館に置かれているオーディオは、あえて重厚長大な時代の代物ばかりです。
手軽さと引き換えに失ったものは何か?
良い楽器と同じで、使う程に音が良くなる往年のスピーカー。
音を聞くのか音楽を聴くのか…。そんな熱い議論をする人達もいましたが、ここではそれは忘れましょう。
お好みのレコードやCDをお持ちくださっても結構です。ゆっくりした時間の中でお楽しみください。

1980年代初頭のJBL4345 
この機種を境にJBLも一部の例外を除き小型化していきました。46㎝コーン型ウーファー搭載。ちなみに1台で104㎏!


JBL4345をドライブするのは同じ時代のMcIntosh社製 MC2500
今でもブリブリでビュンビュンです(笑)


レコードプレーヤーは1980年代のYAMAHA社製 GT-2000改
コントロールは60年代のMcIntosh社製 C22 真空管時代の最後の銘器です。
CDプレーヤーはAccuphase社製 DP-720


1950年代初頭 ALTEC LANSING社製 820typeC IcoNic
カーネギーホール等、劇場向けの業務用音響メーカーのALTEC社の民生品。
JBLはカリフォルニアブルーと呼ばれるブルーバッフル、McIntoshはブルーアイと呼ばれるメータパネル…。
そしてこのALTECは…マニアックな話ですが自社の最高機はオールグリーンユニットと呼ばれるグリーン塗装です。
よく見るとサランネット越しにグリーンに塗られたホーンが見えます。


スピーカーケーブルはWestern Electric社製のデッドストック、なんと布巻です!


アンプは1960年代のALTEC社製 1570typeB
原型はカーネギーホール用に開発されたもので、その改良型普及版。
811Aプッシュプル式モノラル管球が渋く光ります…が、写真では片側が死んでますね。
調子が悪い時はMcIntosh社製 MC60が代役を務める場合もあります。