UEMACHI & LIFE 2024.7月号

鈴木 真一さん
ピッツェリア ペガソ オーナー&ピッツァ職人

10年前と今とで、この町は何が良くなって何が悪くなったか。
そして10年後は?暮らす、働く、楽しむ、学ぶ、育てる、育つ、老いを迎える…。
この町を行き交うさまざまな人が、それぞれの思いで描く10年後の寄せ書きです。


ゆったり堪能!職人が1人で提供する上本町のピッツェリア

22年間勤めた難波「サンタアンジェロ」からの独立を機に、2022年11月に「ピッツェリア ペガソ」をオープンしました。上本町は、ビジネスマンがメインではないので昼も夜もゆったり楽しんでもらえそうだと座席を広めにして店を作りました。実際に生活にも気持ちにもゆとりがある優しい方が多く、いつも楽しい会話をさせてもらっています。

内装は、イタリアで撮ってきた写真を参考にしてもらったので、日本の店とは少し違う雰囲気になったと思います。ピザ窯はイタリア製ではなく、日本で山宮かまどさんに手作りしてもらいました。生地は、京小麦と石臼挽き全粒粉2種の計3種をブレンド。オープン前に、家のホームベーカリーで試行錯誤のうえたどり着いた生地です。野菜は、奈良県山添村のアーチンズファームから炭素循環農法で作られた無農薬・無肥料の抜群においしい野菜を取り寄せ、季節に合わせて出しています。

子どもの頃、食べるのが好きだったんでしょうね。小学2年生の文集で「ラーメン屋さんになる」と絵を描きました。それに父親が居酒屋で食べた料理を母親によく作ってもらっていて、家庭では出ないような旬の”こじゃれた”料理が晩御飯に並んでいたんです。今思えば、その環境が自分を飲食の道にすすませたのかもしれません。

ただ、高校卒業後に調理師学校へ行ったものの、前職に就くまでイタリア料理のことはよく知りませんでした。それでも続けてきたのは、研修で何度も行ったイタリアで、イタリア人の人柄の良さにはまったから。イタリア料理というよりイタリア人が好きなんです(笑)。

店でのモットーは「無理をしない」。1人ですから無理をすると笑顔でお客さんを迎えられないんですよ。それに無理をすると長続きしない。ストレス発散のためのサーフィンをする時間も大切にしています。

店名のペガソはペガサスの意味。以前働いていたイタリア・サルデーニャ島のピザ職人アントニオさんのスペシャルピザが「ピザペガサス」という馬肉のカルパッチョを一面に乗せたピザで、それを看板メニューにしたいと思って店名にしました。なかなか納得できる馬肉が仕入れられずまだ実現していませんから、馬肉ピザのメニュー化、そしてテイクアウト可能なピザ生地の開発に今後は挑戦していきたいです。(取材・山田/前田)